コーポレート・トーク 誰でもできる「コーポレート・コーチング」のはじめ方 STEP5

コーポレート・トーク 誰でもできる「コーポレート・コーチング」のはじめ方 STEP5



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『誰でもできるコーポレート・コーチングのはじめ方 STEP5 コーポレート・トーク』では、「組織内におけるセルフ・トーク」について解説します。



パーソナル・コーチングにおいて、「セルフ・トーク」はお馴染みの概念です。

セルフ・トークとは、「自分自身に語りかける言葉」のことです。

多くの場合、それは他人との会話というよりは、心の中で自分自身に語りかける脳内会話や独り言のことで、人は一日に数万回もの頻度でセルフ・トークを行っていると言われます。


そして、このセルフ・トークが、セルフイメージの形成やパフォーマンスに特に強い影響を与えています。

それが意識的であっても無意識的であっても関係ありません。脳や無意識は、その言葉を蓄積し、セルフイメージやコンフォート・ゾーンを形成していきます。


セルフ・トークがパフォーマンスに影響を及ぼす仕組みについては、以下のようになります。

「セルフ・トーク」 ⇒ 「セルフイメージ」 ⇒
「コンフォート・ゾーン」 ⇒ 「現実(能力、パフォーマンスなど)」


「セルフ・トーク」について詳しくはこちら:「誰でもできる「コーチング」のはじめ方 STEP6 セルフ・トーク」



コーポレート・コーチングにおいても、この考え方は本質的に変わりありません。

組織は全体として、組織に関わる複数の人達の脳をひとまとめにした「ひとつの大きな脳」をもつ存在、「組織はひとつの大きなマインドをもった情報的存在」ととらえることができるからです。

すなわち、組織におけるパフォーマンスを決定づける仕組みも、以下のように表わすことができます。

「コーポレート・トーク」 ⇒ 「組織全体としてのセルフイメージ」 ⇒ 「組織のコンフォート・ゾーン」 ⇒ 「現実(組織全体としての能力、パフォーマンスなど)」


「コーポレート・トーク」とは、組織内の構成員によるトークや会話のことです。

しかし、セルフ・トークと決定的に違う点は、セルフ・トークの多くは表には出てこない脳内会話ですが、コーポレート・トークの場合、そうではありません。

「組織に関わるすべての言語」がコーポレート・トークです。

仕事上での会話や取引先との商談から、トイレや喫煙所での雑談、給湯室での噂話から仕事帰りの飲み屋での上司と部下の愚痴にまで至ります。

さらには、組織が掲げるビジョンや理念、ミッション、ホームページや広告等のメッセージ、クライアントとの契約書、就業規則などがあります。


個人がゴール達成やパフォーマンスアップ、セルフイメージを上手にコントロールするうえで、セルフ・トークのマネジメントが必要不可欠なのは、パーソナル・コーチングにおける非常に重要なエッセンスでしたが、組織の場合も同様です。

構成員全員がコーポレート・トークの重要性をしっかりと認識し、マネジメントする必要があります。

マインド、組織全体のセルフイメージやコンフォート・ゾーンをしっかりとコントロールするための意識や技術が常に求められるのです。



では、コーポレート・トークとは本質的に、どこから発生してくるのかというと、それはもちろん、「コーポレート・ゴール」からになります。

コーポレート・ゴールが適切に設定されていれば、自然とコーポレート・トークもそれに見合うものになっていきます。


ですから、コーポレート・トークが望ましいものではないとしたら、構成員の会話が愚痴やネガティブなもので蔓延しているとしたら、それはゴール設定がうまくいっていない証拠です。

コーポレート・ゴールをきちんと設定し、構成員全員がしっかりとゴールを認識し、コーポレート・ゴールの達成を促すような構成員のセルフ・トークであったり、高いエフィカシーであったりをマネジメントできるコーポレート・カルチャー、コーポレート空間の醸成が不可欠です。

そういったことを、組織のリーダーがしっかりと示していく必要があります。



先のSTEP4のコレクティブ・エフィカシーにも関わってくる話になりますが、コーチングを実践していると、「ドリームキラー」の存在が厄介な問題となってきます。

「ドリームキラー」とは、その言葉どおり、夢やゴールを否定してきたり、邪魔してきたり、壊してくる人のことをいいます。

コーチングでは高いゴールを設定しますが、それを聞いて、「そんなの君には無理だよ」、「君らしくない」、「そんな無謀な夢や幻想など叶うはずもない、やめておいたほうがいい」などと言って、ゴール達成を妨げてくる存在です。

たいていの場合、ドリームキラーたちに悪意はなく、むしろ善意で言っている可能性が高いのですが、それゆえにかえって厄介なのです。

ですから、ゴールやアファメーションというのは、人に話したり見せてはいけないというのが、コーチングにおける非常に重要なエッセンスとなってきます。


パーソナル・コーチングの場合、ゴールやアファメーションはコーチを除いて他人には言わないという対処で完結しますが、コーポレート・コーチングの場合、コーポレート・ゴールやミッションなどは構成員同士で共有しますし、構成員はそれぞれがパーソナルなゴールをもっています。

この場合、どういった対処をしていけばよいのでしょうか。



まず、パーソナルなゴールやアファメーションなどは、同じ組織の構成員同士であっても、むやみやたらに見せたり話したりするべきではありません。というより、その必要がありません。

ただし、構成員同士、お互いがお互いの存在や能力を認め合う、それぞれがきちんとした現状の外側のゴールをもっているということを尊重し合うマインドセットは大切です。

そういった存在のことを、ドリームキラーの対になる言葉として、「ドリームサポーター」と呼びます。


構成員同士、お互いがお互いの「コーチ」であり、「ドリームサポーターである」という「コーポレート・カルチャー」が重要です。

それが、高いコレクティブ・エフィカシーを維持し、組織内におけるポジティブで望ましいコーポレート・トークを実現する秘訣となってきます。

こういった組織こそが、最大限にパフォーマンスを発揮し、高い成果を生み出し、組織として一貫性をもってコーポレート・ゴールを達成していくことができるのです。



大きな組織になってくると、ドリームキラーの問題というのは、構成員同士がコーポレート・ゴールに則ったコーチであり、ドリームサポーターとしてのマインドセットをもっていないと、所属部署同士の大きな問題に発展しかねません。


例えば、自動車を開発・製造する組織で、企画部や開発部が画期的で、かつ革新的な新規事業を構想して、売上を倍増しようなどと考えて、それを聞いた経理部がそんなコストのかかること、できるはずもないなどと言ってくる場合です。

コーチとしてのマインドセットがないと、経理部は、「具体的な数字や根拠を示せ」と言ってくるに違いありません。

新規事業の場合、その内容が画期的であればあるほど、現状の外側になってきます。

現状の外側なのですから、具体的な数字であったり、根拠など示せるはずもありません。新規事業は最初の段階では、何ひとつ具体的なものはないのです。

しかし、経理部は実績ベースで考えることが多く、過去や現状のデータを引っ張り出してきては説得力のある振舞いをし、ドリームキラーっぷりを発揮します。

彼らは、過去の数字で未来が正確に予想できると信じ込んでいるのです。


こういう人たちが組織の中で力をもつようになると、見事なまでに組織としての活力は失われ、業績は落ち、衰退してきます。



先の例で言うと、経理部の人達は「数字」を拠り所にしてきます。

この場合、企画部や開発部の人達は、どういった対処をしていけばよいのでしょうか。


それは、「コーポレート・ゴールを拠り所にすればいい」ということになります。

「組織のトップが、ゴールやミッションを組織全体のあるべき姿として提示している。私たちの企画は、そのゴールに見合ったものになっている」と主張することができます。

これが、組織における「ドリームキラーの打ち砕き方」です。


しかし、これができるようにするためには、組織のリーダーがきちんとコーポレート・ゴールを設定し、提示し、構成員全員がゴールをしっかりと認識する組織環境づくりをしていかなくてはなりません。




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