信頼関係の構築 ハイパー・ラポール理論


対人・信頼関係の基礎 ハイパーラポール理論

【コーチングとヒーリングの融合】杉本ワークスの杉本浩章です。


皆さんも、仕事や職場でも、家族や友人関係でも、様々な悩みやトラブルをお持ちのことと思います。次から次へと問題が勃発し、どうしたものかと困り果ててしまうこともあるでしょう。

しかし、そのような問題のもとを紐解いていくと、対人関係・信頼関係の構築に関するものが意外と多くを占めます。そして、信頼関係の問題を解決していくことで、悩んでいたことがあっさりと解決に向かうということも決して少なくはありません。

人間関係や相手との接し方を変えただけで、お金の問題や病に関する問題までもが一気に解決に導かれるものです。そのために、「ハイパーラポール理論」について、解説していきたいと思います。



人間関係の問題でよく耳にするのは、

・ あの人は私の話を聞いてくれない
・ あの人は私を理解してくれない
・ まったく私の話が伝わらない、それが苦しい
・ 私は友人や恋人もいなくて孤独
・ 一生懸命話をしたり、説得を試みているのに、相手にされない

こういったことが多いのではないでしょうか。


この問題を解決するのに、「ハイパーラポール理論」の知識は非常に役立つものですので、ここでご紹介します。



まずは『ラポール理論』について


この理論は、認知科学者の苫米地英人博士が1980年代に、当時最先端の認知科学の知見に立ち、提唱されたものです。正確にはもっと前からラポール(信頼関係)に関する説明原理やパラダイムはありましたが、苫米地博士がその内容に疑問を感じ、新しい解釈を提唱しました。


ラポール(信頼関係・親近感)の強さは、自分と相手との臨場感空間の共有度の高さに比例する


分かりやすく言えば、相手と自分とが、臨場感を感じている世界が一致していればいるほど、一致度合いが高いほど、信頼関係や親近感はそれに比例して増してゆくということです。

相手が一生懸命に「車」の話をしているのに、こちらが「明日の仕事」のことばかり考えていたら、親近感などはとても湧きませんよね。こちらが一生懸命に子育ての話をしているのに、相手が自分の趣味のことばかり考えていたら、信頼関係が築けないですよね。

つまり、相手との信頼関係を強く構築したいのであれば、相手と自分の臨場感世界をなるべく一致させる、共有する、それを目標にすればよいのです。



では、具体的な方法に入っていきましょう。

相手との臨場感世界を一致させるにはズバリ、「強い共感」です。「寄り添う」と言ってもいいかもしれません。


相手は私の話を聞いてくれない、私を理解してくれない、そう悩む方は多いと思いますが、その前に、あなた自身は相手の話をきちんと聞いていますか。相手を理解しようと心がけていますか。この視点が非常に重要なのです。

まずは、相手の臨場感世界に徹底的にコミットする、しっかり相手の話に意識を集中する、興味をもつ、ということです。こちら側から相手に対し、臨場感世界の一致度合いが高くなるようにコントロールするのです。


「聞き上手が大切」とよく言われますが、背後に、ラポール理論があるわけです。

ただし、ただ聞いていて理解もせず、聞き流しているだけでは、ラポールは構築されません。そういう行動をとれば必ず、無意識レベルでそれが相手に伝わってしまいます。

誠心誠意、心を込めて、相手を理解しようと心がけましょう。すると相手もこちらに対してだんだんと態度を軟化させていき、近づいてきてくれるようになります。人は、何か施(ほどこ)しを受けると、それに対してお返しをしようとする心理が働きます。「返報性の法則」といいます。

こちらが理解を示せば、相手もこちらに対して理解を示してくれるようになります。ラポール理論を理解したうえで、このことを実践していけば、人間関係は飛躍的によくなります。



この理論はもちろん、恋愛関係においても応用可能です。男女間においてラポールがある一線を越えると、恋愛感情に発展しやすくなります。

相手に自分のすごさを知ってもらおう、自分をもっとアピールしようと、自慢をしたり、会話を相手に対して一方的にする人がいます。そうではなく、相手を理解し、寄り添い、相手の存在を肯定してあげる。相手の自己重要感を尊重し満たしてあげる。その積み重ねが圧倒的な信頼を生じ、好意を生み出すことができるのです。

自慢は、百害あって一利なしです。自慢をしても、相手のプライドや自己重要感を傷つけるだけです。嫌われるだけです。


女性は美意識が高く、男性の「優しさ」こそが恋愛の美しさだと認識するものです。それが女性心理です。ですから、男性は女性に優しく接する、すなわち、会話においては相手の話にしっかりと耳を傾けるという姿勢が、男性としての真の優しさであり、誠実さなのです。

男性が女性に対して会話で最も心掛けるべきことは、話をすることではありません。相手の話をしっかりと聞くことです。自分はなぜかモテない、相手を笑わせたりと一生懸命頑張っているのに会話がなかなか弾まないと嘆く前に、女性の話を徹底的に聞く、しっかりと共感してあげる、これが男女関係の会話の基本です。


※ デートにおいて、臨場感空間の一致度(ラポール)を上げるには、『吊り橋効果』というテクニックもあります。興味のある方は、調べてみて下さい。

吊り橋効果は、生命の危機に対する恐怖感があるため、臨場感の一致度合いが非常に高く、ラポールの生成に非常に効果的なのです。


関連記事:「女性を輝かせたいと思ったら」


圧倒的な信頼関係


続いて、『ハイパー・ラポール理論』の説明に入っていこうと思います。


「ハイパー・ラポール」という用語は、最近はよく聞かれるというか、目にする言葉になりましたが、この言葉は苫米地博士の造語です。

これは、ラポールは臨場感空間を一致させると築かれるが、さらに、「その臨場感空間の支配者が、その臨場感世界の共有者に圧倒的に信頼される」というものです。


ここで注意しなくてはならないのは、相手の思考や存在を支配するということではなく、あくまで、「共有している臨場感世界の支配者になればよい、場をコントロールできる立場になればよい」ということです。

分かりやすく言えば、「共有している臨場感空間の占有権を握る」ことです。

それは何も、すべての会話においてこちらがテーマを決め、話し続ける、そういうことではありません。それではずっと相手がこちらの話を聞き続けることになり、相手は嫌になってしまいます。相手の無意識に「こちらに占有権がある」と思わせれば十分です。



『push-pushback(プッシュ-プッシュバック)現象』というものがあります。

人は無意識に、他人から言われたこと、押し付けられたことを押し返そうとする心理の働きを言います。相手に強く主張すればするほど、反発も強く、拒否されます。

脳には恒常性維持機能(ホメオスタシス)があり、この現象は極めて自然で生得的な反応です。相手が強情(ごうじょう)とか、こちらに説得力がないとか、相手に嫌われているという類の話ではないのです。


聞き上手が大事と言われる背後には、こういった現象もあるのです。

デートの時などに、男性が女性にかっこつけて話をしまくり、知識を自慢して撃沈する、よくある話ですね、笑。これも背後にはこの現象があります。相手に求められて、こちらがそのテーマに沿った話を、相手の状況や反応を見ながら適度に話す、これは何の問題もありません。



では、「臨場感空間の占有権を握る」、その具体的な方法に入っていきましょう。

こちらが、どちらかというと聞き上手に徹し、それでいて、その臨場感世界はこちらが支配する。一見、矛盾しているように見えますね。

相手の無意識に、「こちらが占有権を握っている、場をコントロールしている」と思わせればよい。先ほど言いましたね。これが秘術秘伝です。こちらが会話のテーマをコントロールする必要は全くないのです。


具体的な方法論は、守秘義務に当たる危険な技術もたくさんあり、ここでは、安全かつ、誰にでもできる方法を一つご紹介したいと思います。

それは、「圧倒的な知識を有する」ことです。

こちらが会話をしなくても、知識を与えなくても、圧倒的な知識を持っている人というのは、それ相応のオーラやパワーが相手に自然に伝わります。自信や確信が伝わると言ってもいいでしょう。

苫米地理論に則ったより本質的な言い方をすれば、抽象度が上がり、情報空間上の身体が大きくなるからです。知識や教養が増すと、抽象度は自然に上がります。

関連記事:「抽象度と抽象度の高い思考」


知識の量は、存在感のエネルギー(抽象度の高さ)になり得るのです。情報空間上の身体性の巨大さとは、そういうものです。象が蟻(アリ)を見下ろすような感じです。

ラポールが築かれた相手には、無意識レベルでこの圧倒的な存在感や情報身体の大きさ、エネルギーの伝達が、なぜか、行われます。カラクリは私にもよくわかりませんが、しかし、実際には必ずこうなります。


圧倒的な知識の獲得方法については、過去に掲載したブログ:『効率のよい知識の獲得方法』をご覧下さい。

皆様にとって、よりよい人間関係の構築ができますように、心から願っています。


今日もブログを最後までお読み頂き、ありがとうございます。

2016年11月25日