意識に上げられるものはコントロール可能、言語と非言語の働きかけの違い


意識に上げられるものはコントロール可能、言語と非言語の働きかけの違い

【コーチングで世界を創造する】杉本ワークスの杉本浩章です。


何かしらの症状や痛みに悩まされるということは、誰しも少なくありません。

どんなときでも、いつでも病気知らずで健康で、風邪ひとつ引かないという人は稀です。

力のあるお医者様やヒーラーも同じことです。


ヒーラーなどと言うと、他人の症状に対し働きかける力があるのだから、自分自身の健康管理なんて朝飯前ではないかと良く勘違いされますが、そんなことはありません。

むしろ、力のあるヒーラーほど自身の健康管理は難しい側面があります。

容易な働きかけは容易にできるので、力のあるヒーラーが何か症状に悩まされるとなると、その原因は複雑な事態であったり、容易な働きかけではなかなか結果が出ないという状態に陥りがちです。



ところで他人に対する働きかけについて、言語よりも非言語の方が優れた効果を発揮する場合が少なくありません。

なぜでしょうか。


これは、「意識に上げられるものはコントロール可能」だからです。


催眠を例に取ると分かりやすいです。

催眠にはかかりやすい人とかかりにくい人がいます。

被暗示性の高い人と低い人のように表現されます。

この違いを解くカギは、催眠はなぜかかるのかという根本に立ち返ると明快に見えます。


催眠をかけているのは誰かといえば、多くの人が催眠術師と答えると思います。

これは誤りです。

催眠をかけているのは催眠術師ではなく、催眠をかけられている被験者本人なのです。

被験者本人が、催眠術師の誘導する言葉を深い変性意識状態の中、強く臨場感を感じ、催眠にかかります。


具体例を挙げると、被験者が「あなたはだんだん眠くなる」と何かしらの誘導(催眠誘導)で被暗示性の高い意識状態のときに催眠術師に言われると、「私は眠くなるんだー」と被験者本人がその言葉を無意識レベルにまで受け入れます。

人は深い変性意識になると、意識と無意識の境界の扉のようなものが開き、無意識の奥底に暗示や内部表現の書き換えが届くようになります。

この催眠現象においてポイントは、「私は眠くなるんだー」と被験者本人がその言葉を「受け入れた」という部分です。

すなわち、被験者本人が言葉を受け入れれば催眠はかかるし、言葉を受け入れなければ催眠はかかりません。


本質的に、催眠をかけているのは被験者本人の強い思い込みであって、本人が私は催眠がかからないと思っていれば、催眠術師の言葉を受け入れませんから、催眠はかかりません。

ですから、催眠術師は意識状態や言葉の誘導をしているだけであって、催眠をかける本質は、被験者本人の強い思い込みなのです。



催眠がかかったということは、被験者が催眠術師の言葉を信じた、「肯定した」ということです。

逆に、催眠がかからなかったということは、被験者が催眠術師の言葉を信じなかった、「否定した」ということです。

この違いはきわめて重要です。

被験者が言葉を受け入れるか受け入れないかの、たったそれだけの違いが、内部表現書き換えの成否を決定していたのです。



言葉を受け入れる受け入れないの違いは、催眠以外でも大きな違いを生みます。

例えば、親が子供に「あなたは天才ねー」と褒めて、子供がその言葉を素直に受け入れれば、子供は自己評価やセルフイメージが上がります。

逆に、子供が褒めを受け入れなければ、親はそう言うけど、僕自身は自分のことをそうは思ってないし、現にテストの点数も悪い、親はきっと僕を元気づけるためにそう言って励ましているだけなんだなどと思ってしまえば、子供の自己評価は上がりません。

言葉は悪いですが、褒めが成功するかしないかの違いは、褒められた人間が褒めを受け入れるかどうかの違いです。


往々にして、権威のある人の言葉には力があります。

言葉を聞く側が、権威のある人の言葉を信じやすいからです。権威があるから、その人の言葉は正しいはずと聞く側が思い込むのです。

これを「権威催眠」といいます。


有名なお医者様があなたは大丈夫というと、病は治ります。有名なお医者様の権威催眠です。患者が、言葉を受け入れたのです。

ポジティブな思い込みによって、思い込みが病を治したのです。プラセボ効果(偽薬効果)です。



他人に対する働きかけについて、言語よりも非言語の方が優れた効果を発揮する理由はこうです。


言語が優れた効果を発揮する場合は、被施術者が言語を素直に受け入れた場合です。

効果が現れなかった場合は、被施術者が言葉を受け入れなかったのです。拒否したのです。

被施術者が言葉を受け入れるかどうかの違いなのですが、これは被施術者側の心理状態に依存します。つまり、内部表現の書き換えが成功するかしないかは、言語の場合は、相手の心理状態次第の要因が大きいので、不安定なのです。


ちなみに、書き換えがうまくいかなかった場合、それは言葉の受け入れに拒否したからなのですが、その本質は、「言葉は意識に上がるので、コントロール可能」ということです。

意識に上がるものだから、肯定も否定も可能だし、それによって言葉を受け入れる受け入れないも被施術者側が選択可能というわけです。

裏を返すと、意識に上がらないものは、コントロール不可能ということです。

非言語による働きかけが有利なのは、働きかけの内容が意識に明確に上がらないので、拒否しようがないからなのです。


言語による働きかけと非言語による働きかけの大きな違いは、言葉は意識に上がるから肯定も否定も可能だが、非言語は意識に上がらないから否定ができないので、働きかけが成功しやすいのです。

ですので、言語よりも非言語の方が優れた効果を発揮するのです。

対面セッションによるコーチングや、気功(非言語)が相手のエフィカシーや内部表現書き換えにうまくいくのは、非言語の働きかけだからです。

言語で働きかけて、万が一否定・拒否されたらアウトなのです。

2018年03月08日