続かない心理・続く心理


続かない心理・続く心理

【コーチングで世界を創造する】 杉本ワークスの杉本浩章です。


成果を出す人というのは、その秘訣を一言で言ってしまうと、「愚直さ」にあると思っています。

要するに、コツコツと続けることです。

「継続は力なり」という言葉はよく聞かれるものですが、本当にその通りですし、逆に言うと、継続さえし続けることができれば、誰でもある程度の成果は出せるということです。



人間には確かに様々な意味で、個人差があります。

育ちや環境の違いが、学びやそれに対する姿勢の違いにも出ますし、財政状態が多方面でのパフォーマンスにやはり影響を与えてしまうことは否めません。

どれだけ信憑性があるかどうかは別として、遺伝情報の違いが能力値の違いをつくっているという話も、ちらほら聞かれます。


しかし、これらの個人の囲まれる環境等の話を持ち出しても、それは成果に対して何の役にも立ちません。

それらをテーマにしたところで、すぐさま環境が変わるわけでも、状況が好転するわけでもないからです。

考えるだけ、話題に出すだけ、時間の無駄なのです。ただの愚痴になってしまいかねません。


貴重な時間を考えることに費やすのなら、誰にでもできるし役立つ、普遍性の高い方法論を考えるべきです。



そうしたとき、やっぱり成果を出すためには、コツコツと積み上げるしかないわけです。

人々の中には、圧倒的な成果や大金をすぐさま手にするために、魔法のような技を求め、もしくはスピリチュアルを妄信し、それを我がものとしようとする人がいます。

しかし、やはり最短距離というのは、「学問に王道なし」と言われるように、コツコツと積み上げる以外にありません。

どのような天才や成功者も、下積み時代とか修業時代と呼ばれるものが必ずあります。世にいう失敗体験というものを膨大に経験しています。


継続とかコツコツと言うと、味も素っ気もない話に聞こえてしまいます。要するにつまらなそうだと。

しかし、成果を出す人や継続できる人というのは、そんな雰囲気ではありません。いつも生き生きとしています。そして、愚直なのです。


それは、単にやりたいことをやっているからです。

好きなことでないと、やりたいことでないと、そんなに楽しく長い時間続けることなど、とてもできません。

相対論をつくった物理学の大天才、あのアインシュタインですら、「私はそれほど賢くはありません。ただ、人より長く一つのことと付き合ってきただけなのです」というくらいです。

好きなことを継続する、恐るべしです。



ただ、継続にはもうひとつのコツがあるようにも感じています。

完璧主義は、ものすごく継続の邪魔になってしまう可能性があるということです。


ある程度続けるだけで、誰にでも成果が出せるというのに、多くの人にはなぜか、それがなかなかできません。

飽きてしまったとか、元々がそれほど好きではなかったことに気づいた、ということもあるでしょう。

しかし、途中で嫌になってしまったという人が数多くいます。好きで始めて、楽しいはずのことを続けているうちに、途中で嫌になってしまうのです。


恐らくその理由の大半は、何でもすぐにできようとする、分かろうとする焦りがあるからではないかと思います。



例えば、本を読んでいて、多くの人は真剣に丁寧に熟読をしようとします。一度の熟読で本を読み終わらせようとします。そして、分からない箇所を見つけると、そこで止まり、無意識に熱心に考えようとします。

人間の心理としては、確かに当然です。分からないから、本を読んでいるわけですから。


しかし、何もすぐに一度で分かろうとする必要はないはずです。にも関わらず、貴重な時間を浪費したくないのか、一度で手間を省けさせたいのか、しっかりゆっくり熟読しながら、なるべく一度の読書で本を読み終わらせようとします。

しかし、やっぱり分からない。それで嫌になってしまうのです。


楽器を始めて、すぐにうまくならず、なかなか楽譜が進まず、挫折する。続かない。

これだって、本質的に同じようなメカニズムです。すぐにできようとする。分かろうとする。なるべく早く、なるべく一度でできたいから。

そして、やっぱりすぐにできずに、だんだん気持ちが冷めていって、長続きせずに途中でやめてしまう。



もし、最初からすぐに分かろうとしたり、すぐにできようとするという感覚がなかったら、どうでしょうか。

継続さえすれば、世の中の大半のことは、誰にでもできるようになります。ただ続けるだけでいいのです。


そしたら、物事に取り組むとき、継続をひとつの目標というかサブゴールにするという考え方があってもいいはずです。

このときのコツは、「やっているうちに、そのうちできるようになるのだから、焦る必要もないし、それほど熱心に考える必要もない」くらいに、気軽にゆるく考えることが大切です。


先の読書の例で言えば、最初から一度ですべてを理解するために、じっくり熟読して読み込むという力んだものではなく、何度か読んでいるうちに段々と分かってくるのだから、全然心配ない。焦る必要も急ぐ必要も、分からなきゃいけない理由も全くない、くらいに考えるのです。

ただし、ゆるくて適度な感覚はあってもいいのですが、その代わりに、継続というか、「繰り返し」はどうしても必要になります。

力点を、できる分かるにするのではなく、「続ける・繰り返す」にするのです。


最初は、ゆるく全体像をざっくりと把握するところから始めて、そして継続して馴染んでいき、繰り返すうちに次第に細部へとゆっくり迫っていくという姿勢です。

こうすると、だいぶ心持ちが軽く楽になり、継続もしやすくなるはずです。


こうした考え方は、勤勉な人が多い日本人には少々苦手なようにも感じますが、実際にこうした姿勢を取った方がうまくいくものです。



このゆるい姿勢が分かりやすい、書籍の一例です。

海堂尊 著 「トリセツ・カラダ」


海堂尊 著 「トリセツ・カラダ」
2018年11月18日