嫌な記憶はフィルタリングする


嫌な記憶はフィルタリングする

苫米地式コーチング認定コーチの杉本浩章です。


誰にでも、思い出したくないことはあると思います。

なるべく遠ざけたいことや、手放したいこと、大きな心理的ショックな出来事やトラウマ。

思い出さないようにしていても、気にしないようにしても、なぜかそちらに意識がいってしまう。

こういったときは、どのように対処していったらいいのでしょうか。



そもそも、「思い出さないように」と考えてしまっている時点で、マインドはそちらのよくない記憶にロックオンしていると言えます。

例えば、「リンゴを思い浮かべない」とマントラのように頭の中で唱えて、リンゴを考えないようにはできない、リンゴが自然に頭に浮かんでしまうのと同じことです。

無意識に否定形は通用しません。


これはアファメーションのルールにもあることです。

11のルールのうち、「肯定的な表現のみを使う」というのがありますが、否定的な表現は無意識には通用しないため、肯定的な表現のみを使うようにアファメーションはつくるのです。

「私は貧乏ではありません」とか、「私は頭が悪くはありません」なんてアファメーション、誰も唱えたくないですよね。


関連記事:「アファメーション コーチングを理解しよう STEP7」



マインドは、相反するふたつのことは同時に考えられません。天才的な人生と、才能に恵まれない寂しい人生の両方を同時に想像できるでしょうか。裕福と貧乏を同時にイメージできるでしょうか。できないですよね。


「ゲシュタルト」という言葉があります。全体性を持ったまとまりのある構造、存在、概念や人格のことを指しています。全体と部分とが双方向の関係性にある、かたまりのことです。全体は部分が集まって全体としての存在を成せるし、全体があることによって部分の存在や中身も多様に変化する。そういう双方向の関係性が築かれた、集まりです。

人間はひとつのゲシュタルト、人格しか維持できません。同時に二つのゲシュタルトは維持できず、どのゲシュタルトが選ばれるかというと、最も「臨場感の高いもの」です。

臨場感の高い方が選ばれると、臨場感の低い方はRAS(ラス:脳内のフィルターシステム)によってフィルタリングされます。


RASについて詳しくはこちらのブログ:
スコトーマとRAS コーチングを理解しよう STEP3
人は見たものを信念で捻じ曲げてしまう



このフィルタリングシステムの性質をうまく利用して、嫌な記憶を思い出さないようにするのです。

すなわち、思い出したくない記憶とは相反する、望むべき世界の臨場感を高めます。

ざっくり、ネガティブを思い出したくなければ、ポジティブを意識するということです。


意外とこれがなかなかうまくいかないという方、それはポジティブな世界へのエネルギーが足りないからです。望む世界への欲しい精神が不足している、Want-to感情がまだまだなのです。

コーチングを学び、実践して下さい。自分にとっての真のゴールを探し続け、つきつめ、それを目指して下さい。バランスホイールをきちんと意識し、ゴールを達成するにふさわしい、あるべき自分の臨場感を高め続けて下さい。

それには、「アファメーション」、「ビジュアライゼーション」が基本です。


そうして、望むべき世界の臨場感を高めていき、すると、脳はその理想の世界のゲシュタルトを選択するようになります。RASによって、嫌な記憶のゲシュタルト、過去の自分のゲシュタルトはフィルタリングされ、嫌な自分、望まない自分から解放されます。

マインドを救うには、こういうふうにするのです。



どうしても、嫌な記憶を思い出してしまう、ネガティブな方向に意識が向かってしまう。

これは脳の中では、前頭前野にある特定の思考パターン、回路が発火している状態です。


前頭前野には、人間が無意識の判断や行動を起こすうえで不可欠な「認識のパターン」が無数に蓄積されています。このパターンがあるからこそ、人は無理なく自然に、日常生活をこなせるのです。

これがないと、人は何をするにしても、いちいち思考をめぐらせなければならなくなります。

箸を使うとき、箸の使い方を毎回毎回考えなくてはなりません。

スマフォをいじるとき、いちいち、フリックの仕方などを考えなければなりません。

日々の皆さんはそんなこと考えないですよね。それは、「慣れている」からなのですが、その慣れとは、前頭前野における特定の認識パターンの発火のおかげなのです。


嫌な記憶が頻繁に思い出されるのは、嫌な記憶のパターンが前頭前野で発火し続けているからなので、その発火パターンをRASによってフィルタリングする。

それには、あるべき世界、望む世界やゴール、目標のゲシュタルトを脳に選択させることです。

真のゴールをみつけ、そのゴールの世界にいる自分にふさわしいセルフイメージを高め続けましょう。「臨場感」がポイントです。

2017年08月30日