好みはどうして生じるのか?


好みはどうして生じるのか?

【コーチングとヒーリングの融合】杉本ワークスの杉本浩章です。


「好み」というのはどうして生じるのでしょうか。

それを好むモチベーションというのは、どこから生じるのでしょうか。



人間の認知というは、1980年代より発展してきた認知科学によっても、現代でも解明されていません。

認知科学が出てくる前の時代は、人の動きは、「行動主義(ビヘイビアリズム)」というパラダイムでとらえられてきました。

要するに、人間の脳や心の中の動き、働きをブラックボックス化して、脳に対してこういう入力や刺激、知覚があったときは、こういう出力や判断、行動が生じるというふうに、情報の入力と出力にのみ焦点をあて、人間を考察するのです。

よくある例として、「人間は一度殴ると怒り、二度殴ると泣き、三度殴ると死ぬ」みたいにとらえられていた時代があるのです。


現代の人はそういうふうには考えませんよね。でも、心理学が科学の仲間入りを果たし始めたころ、すなわち「実験的再現性」を重要視されるようになってからは、こうしたとらえ方が一般的でした。学会でも論文などで、本当にそのような議論が熱心に繰り返されていたのです。

その前の心理学というのは、ユングやフロイトに代表される時代、科学というには遠く及ばず、彼らの単なる主張、感想と言ったところです。心理学は、理系ではなかったのです。

科学や理系の範疇に入れるには、きちんと理論があって、定義もあって、ものごとを演繹的なり帰納的なりに考察・解釈を加え結論を導き出し、そして実験や実践を通してより証明を強化していかなければなりません。

それがない行動主義以前の心理学、ユング・フロイトの時代は、理系ではないのです。


演繹的とは、理論や論理が先にあって、結論を導き出すもの。帰納的とは、多くの観察事項や事実から類似点や理論等をまとめ上げ、結論を導き出すものです。現実問題として、すべて?の導出は、両者が双方向に組み合わさって、できあがっています。



認知科学では、人間の脳や心の働きをブラックボックス化してとらえるのではなく、人間の心を含めた知能がどのように働いているのかを探るところから生まれた学問です。

人体への刺激などによる反応ばかリを見るのではなく、脳や心の働き、「機能」に着目するのです。機能とは、「ファンクション(Function)」の訳ですが、認知科学では大きく2つの意味があります。

1つ目は、日本語の「機能」という言葉から連想できるように、あるものが本来備えている「働き」に着目します。脳や心がどうなっているのかよりも、どのように働くのかを中心に考えるわけです。

もう1つは、英語の「Function」の持つ別の意味である、「関数」で表現することができるという意味です。脳と心の働きを、関数で書き表すことができると考えて、研究する学問が認知科学です。パソコンが得意な方であれば、ハードウェアよりも特にソフトウェアに注目するといった方が伝わりやすいかもしれません。認知科学者とは、このファンクショナリズム(関数主義)を信じている科学者のことをいいます。


苫米地英人 著 認知科学への招待

苫米地英人 著: 「認知科学への招待」



少々話が飛びましたが、そんな認知のカラクリを認知科学などによって解明を深めていくなかで、コーチングはさらに発展・進化を遂げました。

人間がどのような好みを持つのかは、幼少期の経験や記憶が強い影響を与えていることは間違いありません。親や先生の影響を受けて、何かを志すようになったというのはよく聞く話です。


しかし、一方で、よろしくない影響や、治したい好みや習慣も、人にはあります。

皆さんご自身に思い当たるものは、いくつもあるのではないでしょうか。

単にできれば治したいな~という程度のものから、社会的にかなりの悪影響を及ぼすと思われるものまで、多岐に渡ります。洗脳などの影響下に置かれてしまった場合などは特に顕著です。


そんな広い意味での好みは、その人のホメオスタシスによって生じているという部分も見逃してはなりません。

ホメオスタシスなりコンフォートゾーンの概念が私たちに教えてくれることは、人間は今を維持したいがために、マインドはエネルギーを生み出し、「好み」さえも生じさせているという点です。


例えば、貯金が100万円というコンフォートゾーンの人がいたとして、貯金が減ったら急に働き出したり趣味にあまり時間を割く気にならなくなったり。逆に、貯金が増えると、100万円に戻そうとして無意識が勝手に働き出し、仕事のモチベーションが下がったり趣味に没頭してみたくなったり。新たな趣味に走るということも考えられます。

面白いくらいに無意識は、自動制御的に働きますが、このモチベーションを生じる無意識の働きというか部分をコーチング用語で、「創造的無意識」といいます。


創造的無意識は、ホメオスタシスの結果として、善悪の判断や本人の顕在意識的な尊重に構わずに、発動します。良い面もあれば悪い面もあるということです。

セルフイメージが低ければ、社会的に問題があると本人が熟知していても、社会性のない行動をどうしても取ってしまうことがあります。

セルフイメージが高ければ、本人は意識的に努力をしていなくても、勝手に成功します。

少々、不公平な気もしますね。それもマインドの働きなのです。


自身の人生や好みを、よりよい方向に変えていく上で、コーチングは大変役立ちます。セルフイメージや内部表現を書き換える本質を的確にとらえた上での、発展してきた体系なのですから。


今日もブログを最後までお読み頂き、ありがとうございます。

2017年08月31日